組合事業概要
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作品のご説明

 
 フランスの薔薇香水瓶

1870年に普仏戦争に敗れ一部をドイツに割譲された故郷ロレーヌを思う象徴としてガレが自ら命名したローズ・ド・フランスと呼ばれるバラの花をモチーフにした作品を制作したことは広く知られている。現在、この香水瓶と同意匠同型のものがデュッセルドルフ美術館に所蔵されている他、数点が知られているが、それらには本作品の中央に宝石のように輝いている水滴のカボションは存在していない。光り輝く水滴をよく見るとその下に小さな陰が、ピンクのマルケトリを意図的に削った葉の上に付けられていることに気付く。ガレは明らかに本作品を他の作品と違う意識で制作している。
ガレは作品の中で生と死、世界観を「一夜茸」、「消え行く蜻蛉」、「枯れた花」などの作品を通して我々の生を一瞬として捉え、また明るく美しいものと、儚いものとの両面から見据えて表現してきた。この作品においても、美しいバラの萼から今落ちた瞬間の水滴を人生に見立て、その陰も含め消え行くものとして描いている。
淡い黄緑のウランガラスで出来た器腹には総グラヴュールにより新緑の木々が描かれ、その木々を背に、始めにピンク、赤、紫のアプリカシオンで肉高に下地を作り、その上に透明の層を溶着しバラの花を、そして細く長いアプリカシオンで茎を、マルケトリでバラの葉が装飾され、ルーにより花と葉の条線まで驚くほど繊細に彫琢している。生命力溢れる肉厚な花は花びらが捲り上がる様子と、葉の上の新鮮な水の雫は、ガラス工芸とは思えないほど写実的に作られている。
芸術性、メッセージ性そして完璧な技を兼ね備えたまさに彫刻的芸術作品と言える美しい香水瓶。

サイン:器腹に陰刻銘      高さ:10,5cm


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 石楠花文ランプ

ガレの上下ランプの中でも安定感のある大型の作品。黄・赤・深緋色の三層に及ぶ被せガラスにもかかわらず、上下の発色も完璧に統一されている。カメオ技法による仕上げはガラスの厚みを十分に生かしており、被せガラスのコントラストも抜群である。

H:49.1cm

サイン:上下共器体側面に陽刻銘

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 ガレ 地質学  

1889年パリ万国博覧会のために制作された作品。
ブルーと褐色の縞模様をはさみこんだ透明ガラスの花瓶。
畝状装飾を施した表面には、インタリオ(沈み彫り)で貝殻のなかに
女性を描き、GEOLOGIA(地質学)の文字を刻んでいる。

H:16cm

サイン:底面にE≠G Paris Exposition 1889



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 ファルネーゼのヘラクレス インタリオペンダント

ローマ 18世紀
1556年からローマのファルネーゼ宮殿の中庭にあったと記録される、有名な彫刻「ファルネーゼのヘラクレス」を主題にしながら、頭部だけを彫ることにより、壮年期の偉大な英雄が功業を終えて、しばしの休息を取る表情を巧みに仕上げている。
作者ナサニエル・マーチャントは、「ファルネーゼのヘラクレス」を2点彫刻し、そのうちの1点がこの作品である。もう1点はサンクト・ペテルブルクのエルミタージュ美術館に収蔵されている。
ナサニエル・マーチャントは1739年に英国のサセックスにて生まれる。当時の名工、エドワード・バーチの弟子で、1773年以降はローマで16年間の修行を重ねた。彼は同時代の彫刻師のなかでもその技術と表現力において群を抜いており、その作品は大英博物館他世界的なコレクションに収められている。

金、カルセドニー製インタリオ L30mm, W22mm

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 ドーム 蝶文花瓶 
 
透明素地の内側に黄色とオパール色の縞模様をつけた花瓶。
エッチングで昆虫や花を浮彫りにし、エナメル幾重にも重ね彩色を施している。
帯状装飾とその中のカミキリムシは金彩を施したうえにエナメルを重ねるエモービジ ュー技法で描かれている。

H:28cm

サイン:底面にDaum ≠ Nancy

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フランスの薔薇香水瓶 石楠花文ランプ ガレ 地質学 ヘラクレスのインタリオ ドーム 蝶文花瓶